食の誇りを地域の魅力に ~石倉 卓也~

『ちゅう食』?を通して食文化に関心を持ち、そして食や農の世界にのめり込んで行った石倉さん。
その好奇心からの行動力は、日本全国からそして海外へと彼を動かして行った。
そんな彼のルーツとも言える『ちゅう食』とは?そして、彼のその行動力の源泉は….?

GOBOでは、虫食人(むしくいびと)として名乗っています、石倉です。
虫に限らず、食べ物はだいたいなんでも好きです。ただし、ゲテモノは嫌いです。

地域の食・農やそれを取り巻く文化を引き出し、伝えていきたいと思っています。

ちゅう食との出会い

大学入学直後、同級生が家に来て「虫食べるサークル作ろうと思うんだけど・・・」と、突飛なことを言ってきました。それが、虫を食べるサークル、ちゅう食研究会の始まりでした。

ヒトは肉を食べる前から虫を食べていました。今でも、世界中に昆虫食文化はあり1400種以上の昆虫が食べられています。知れば知るほど、面白い文化です。
食べたことのない虫を食べるのも楽しいです。この魅力は、昆虫食に限ったことでありません。

知らない食を体験する事は、それ自体が楽しいことだと思います。
元々、食への関心は強かったのですが、ちゅう食を通して食への好奇心はますます増加しました。
そして、ちゅう食研究会の石倉として各地の農業系団体の学生と交流を深めるうちに、いつの間にか食や農の世界へのめり込んでいました。

市場が全てじゃない 農地に秘められた美味しさ

食や農の世界にのめりこめば、やっぱりその現場を見たくなる。そんな単純な思考回路で、休学を決意。1年間、農家巡りをしました。

とある、リンゴ農家で、リンゴの色の話を聞きました。生産者としては「しっかり熟しているリンゴを出したい」
しかし、市場からは「赤くなったら出荷するように」と言われるそうです。

市場の価値としては、「赤みが薄いが熟したリンゴ」より「熟していないが赤いリンゴ」の方が高くなります。おかしな話ですね。

就職したくない!

リンゴのように、見た目重視で市場に並ぶ食材や、市場に出しても消費者が正しく使えない食材など、農家に行ったからこそ味わえたものは多くありました。
そういった食材を一般に広めるには、消費者に知識をつける必要があります。

ですが、そこまでの知識を身につけようと思う人は少ないでしょう。そこで、まずは、『 食や農へ関心を持てばいい 』と考えました。そうすれば、食材の知識も増し、自然と知識も身についていくはずです。

そこで大学卒業後、農業大国で、日本とは逆に国民が農業に誇りを持っている(イメージの)国、フランスへ行くことにしました。

フランスでは、毎週マルシェが開催され、マルシェで農家やバイヤーと話をしながら野菜を買うのが日課になっていました。
食に対して興味のない人でも、「季節の新鮮な野菜が変えるから」と言って、スーパーではなく、マルシェへ行きます。

マルシェでは、野菜の品種の差など、食べ方の話も気軽に聞けます。こういった文化があるからなのか、イメージ通り、食への誇りは高く、どんなに田舎へ行っても、「この町の●●はうまいぞ!」と食べ物の自慢をされました。
日本も、自慢する食はあるのですから、後は意識を変えるだけだと思います。

やっと就職、

就職先は、精肉工場とレストランで障害者就労支援を行っている社会福祉法人です。
地域を大切にする会社で、近隣の農家さんから、「うちの畑を使って欲しい。」「うちの山の木を伐って欲しい」という話がよくきます。

そこで、就労支援の農林業部門が新しく立ち上がることになりました。私はその初期メンバーとして採用されました。

私にとって、福祉は馴染みのない世界でしたが、農業だけで考えるのではなく、他業界との連携や地域全体の協力を意識できる、とても恵まれた環境です。
この土地で、地域の先輩農家に学びながら、食・農の魅力、そして、地域の魅力を引き出していけたらと思っています。

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